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特集 ウイルス疾患の検査法
ウイルス検査技術
クラミディア
chlamydia
徐 慶一郎
1
1関東逓信病院微生物学検査科
pp.1235-1239
発行日 1975年11月15日
Published Date 1975/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542909168
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性状
1.宿主域と病原性1)
クラミディアは,自然界で数多くの鳥類や哺乳類に分布している.
ヒトにおける感染症としては,感染様式の相違から2群に分けられる.その第1は,直接ヒトからヒトへ感染するもので,トラコーマ,封入体結膜炎,泌尿性器感染症,第四性病がこれに属する.第2のグループは,本来,動物の疾患で,ヒトは偶発的な宿主であり,一般には鳥類から感染するが,その他の家畜や野生の動物からの感染も考えられる.普通には,肺炎が本グループの主たる臨床症状であるが,全身感染症も見られる.また,クラミディアに感染した動物との接触で,ヒトに不顕性感染が起こりうる.動物のクラミディア感染症では,肺炎,脳炎,流産,関節炎,下痢や結膜炎の発生がみられ,また,健康キャリヤーの存在が知られている.
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