研究
ラジオイムノアッセイによる血漿アルドステロン濃度測定法の二,三の改良
中牟田 澄子
1
,
隈本 健司
1
,
川崎 晃一
1
,
田中 謙次郎
1
,
尾前 照雄
1
1九大第2内科
pp.386-389
発行日 1975年4月15日
Published Date 1975/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908934
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はじめに
従来我々の教室では川崎1)が吉見2)の方法に準じてアルドステロン分泌量を測定していた.しかし臨床検査としては多量の3H-aldosteroneの静注を必要とすること,アルドステロンの精製に頻回の炉紙クロマトグラフィーを行う必要があるために労力および日数を要するなどの難点があった.BersonとYalow3)によって開発されたラジオイムノアッセイ法を応用して,Mayesら4,Bayardら5,6)が血漿アルドステロン濃度および分泌量の測定に成功し,更に最近,古山7),伊東ら8),福地ら9)などによって測定精度の改善あるいは手技の簡便化のための努力が払われつつある.我々もNIHの好意により,抗アルドステロン抗体(NIH,#088,100倍液)を入手し,若干の検討を加えた結果,従来の分泌量測定法よりも簡便で,かつ臨床検査に十分用いうることを確認したので報告する.
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