Senior Course 細菌
一般病原細菌の抗生物質感受性試験
竹田 美文
1
,
三輪谷 俊夫
1
1阪大微研・細菌血清学部
pp.1362-1363
発行日 1974年11月15日
Published Date 1974/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908774
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抗生物質(薬剤)感受性試験には,希釈法,拡散法,比濁法があり,希釈法には寒天平板希釈法と液体培地希釈法が,拡散法には感受性ディスク法,傾斜平板法,直立拡散法などがある.このうち日常検査室で最も頻繁に使用されているのは,感受性ディスク法である.その他の方法は,特別の検査以外にはたいていの検査室でほとんど利用されていないと老えられる.果たして,感受性ディスク法による検査は,抗生物質感受性試験の本来の目的を十分に達しているであろうか.
日常,検査室で行う抗生物質感受性試験の目的は,ほとんどの場合が,感染症の原因菌に対する各種の抗生物質(薬剤)の感受性を調べ,当該の感染症の治療に適切な抗生物質(薬剤)を選択する資料を提供することである.この目的のためには,①検査結果が正確であること,②病原細菌本来の感受性を正しく反映した結果であること,③できるだけ迅速に結果を臨床医に報告できること,などが最低限要求される条件であるといえよう.
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