Senior Course 血液
骨髄像の見かた,考えかた(7)—細胞形態観察の基礎
桑島 実
1
1日大臨床病理
pp.814
発行日 1973年7月15日
Published Date 1973/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908164
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末梢血液細胞の形態観察は主に,赤血球系,顆粒球系,リンパ球系などのそれぞれの系列で分化と成熟の最終段階にある細胞相互を,その特徴ある形態から分類することに主眼が置かれている.これに対し骨髄では各系列相互の分類に加えて,それぞれの系列のうちで分化と成熟に従って段階的に分類することが加わる.
骨髄細胞の分類がむずかしい点は,1つの系列のうちで細胞そのものが不連続に分化,成熟するのではなく連続しているため常に中期の形態をもつ細胞があること,分化と成熟の初期に各系列相互の形態が似ていることなどがあげられる.そこで今回は主に前者に関連して,成熟過程に伴う細胞形態の変化を理解するのに必要な基本事項について整理してみる.
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