Senior Course 生理
多現象の記録
戸崎 丑之助
1
1日本光電工業(株)
pp.702
発行日 1973年6月15日
Published Date 1973/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908136
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多現象の記録ということをここでは次のように定義しよう,‘物理的な性質がそれぞれ異なる2つ以上の現象を同じ時相の上に並べて記録すること’.生体の内外には互いに関連し合っている多くの物理,化学的現象があるが,限られた記録チャンネルに対し現象を効果的に配置しなければならない.たとえば(1)目的とする現象(発汗量),(2)それに直接影響を与える現象(温度,湿度),(3)派生的に影響される現象(心拍,呼吸数)およびモニターとして併記したい現象(心電図,脳波)などである.この時(1)が直接記録できない場合には代用現象(体重)または原始情報を処理(現体重−初期体重=発汗量)して用いる.また初めから相関がつかめない時は入手しうる情報で記録をくり返しながらチャンネルを整理するよう心がけることになろう.
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