Senior Course 血清
細胞性免疫のにない手(2)
伊藤 忠一
1
1東北大病院中検
pp.347
発行日 1973年3月15日
Published Date 1973/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542908034
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新生児または胎生期に胸腺を摘出してしまうと(thy-mectomy),末梢のリンパ球数が減少しリンパ節の傍皮質部(paracortical area)の発育は阻止されるけれども形質細胞の増殖は正常に保たれる.このような胸腺摘出動物ではやがて成長が止まり,体重減少,立毛,下痢などのいわゆる消耗症候群(wasting syndrome)を起こして死亡する場合が多いが,幸いにして死亡を免れた場合でも次のようないろいろな免疫学的生物反応の異常が起こってくる.
(1)遅延型過敏反応の低下:ツベルクリンや2,4ジニトロクロロベンゼンに対する遅延型過敏反応が起こりにくくなる.
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