ひろば
囲碁を習う
海藤 秀敏
1
1松山赤十字病院検査部
pp.1400
発行日 1972年11月15日
Published Date 1972/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907845
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暇にまかせて約2か月くらい前から碁を習い始めた.習うといっても本格的に入門しての学びではなく,職場の碁の先輩に胸をかり,盤上にいくつかの石を最初に配置してから打ち始める.勝敗は常に10戦10敗である.
碁盤上361の場所で自分の領分(碁の用語で地という)はほんの少ししか取れない.むずかしいものである。他の勝負事(将棋,麻雀など)に比べてみて,私には最もわかりにくい.考えてみるに,囲碁も私の仕事である検査も机上での,頭の内だけの知識だけではどうにもならない.やはり盤上での実戦が,実験室での試験管を使っての実験が,本当に自分の血となり肉となる.またそのようにして覚えたことは,なかなか忘れるものではない.それと,また,何をおいても最もたいせつなのは碁の定石であり,検査の基本であろう.
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