カラーグラフ
赤血球系細胞の形態—I.正常像
野村 武夫
1
1東京医歯大・第1内科
pp.804-805
発行日 1972年8月15日
Published Date 1972/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907699
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赤血球系と識別できる細胞のうち,最も幼弱なものは前赤芽球と呼ばれる.この細胞が骨髄の中で次第に成熟するにつれ,漸次,青染性赤芽球,多染性赤芽球の過程を経過し,ついに正染性赤芽球となり,次いで核を失い,網赤血球に変わり,ある期間を骨髄中で過ごしたのち,末梢血液にはいり,1-2日経つと成熟赤血球ができ上がり,以後平均120日間血管内を流れて,酸素運搬という赤血球系細胞本来の役割を果たす.
ここでは,血液学的に正常な患者から採取した骨髄穿刺液および末梢血液の塗抹標本に,ライト染色を施した場合の赤血球系細胞を,最も幼若な前赤芽球から終末細胞の赤血球まで,成熟の順に従って並べてみた.
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