研究
小児脳波記録における検査前夜の睡眠時間に関する一考察
児玉 昭信
1
,
三藤 孝
1
1三原赤十字病院臨床検査部
pp.184-186
発行日 1972年2月15日
Published Date 1972/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907522
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はじめに
小児脳波の完全な記録は比較的困難とされているが,社会の進歩に伴って自閉症や行動異常など,小児脳波記録を要する疾患が増加し,単に異常脳波を検出するのみでなく,小児期における脳の発達の面が重視され,覚醒から自然睡眠に至る完全な記録が要求される時代となっている.従来小児脳波記録における前処置の一方法として,検査前夜の睡眠制限が行なわれてきた.しかしこの方法では完全な覚醒脳波が得られないおそれがあり,私たちは前夜の睡眠制限を特に指示することなく,自然のリズムにまかせて翌日覚醒から自然睡眠,さらに再覚醒に至る完全な脳波を記録することを試み,2,3の興味ある知見を得たので報告する.
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