Senior Course 生理2
賦活法(1)—methods of activation
神保 真也
1
1東大精神神経科
pp.1155
発行日 1971年11月15日
Published Date 1971/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907381
- 有料閲覧
- 文献概要
1.過呼吸(hyperventilation,H.V.)
最も簡単で広く行なわれている賦活法である.閉眼のまま1分間20-25回の普通の速度で深呼吸を行ない,成人では3-4分間,小児では速度は成人より速くて2-3分間行なう.不自然に速くしたり深くすると,筋電図や体の動きによるアーティファクトがはいりやすくなるので,前もって深呼吸の要領を示して数回練習させてから始めるとよい.
脳波記録は過呼吸中および終了後1分以上は続けるべきである.過呼吸の始めと終わりは記録紙に明記し,また30秒ごとに記入するのが望ましい.また深呼吸を1回ごとにmarkerなどで記号をつけるのもよい.過呼吸終了時には,その速さと深さから過呼吸の程度を良,中等度,不良と判定して記入すべきである.過呼吸をくり返して行なうときは,少なくとも3-5分間待って患者が安静状態にもどってから行なう.小児で過呼吸に非協力的なときは,風車や吹き流しを吹かせるとよい.
Copyright © 1971, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.