Senior Course 病理
症状と病理組織検査(8)—脾腫
三友 善夫
1
1東医歯大・病理
pp.837
発行日 1971年8月15日
Published Date 1971/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907292
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臨床的に脾腫として認められるときに,脾臓はその重量が正常の2-3倍以上となっている.
脾腫の検索にあたっては‘原病は何か’を求めて行なわれる.脾腫を示す疾患は血液疾患と感染症が多いために,問診と症状に加えて末梢血液検査,骨髄像の追求がなされ,さらに血清タンパク,肝機能,赤沈値,X線検査,アイソトープ検査,門脈圧測定,血清学的および細菌学的検査なども行なわれる.その中で病理組織検査の対象となるのは肝,リンパ節,脾の臓器生検があり,悪性リンパ腫,結核,バンチ症候群,マラリア,カラアザール サルコイドーシス,日本住血吸虫症,トキソプラスマ症,ヒストプラスマ症などの診断がなされる.
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