技術解説
重金属の組織化学(2)
前田 隆英
1
,
伊原 信夫
1
1関西医大・病理
pp.771-778
発行日 1971年8月15日
Published Date 1971/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542907277
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ガレインを利用する方法スズ,アンチモンの検出
1.原理
ガレイン(Gallein)は塩酸酸性溶液でスズ,アンチモンと難溶性の錯塩を形成し,赤紫色ないし赤色の沈殿を生ずる.その他の金属も同様の条件で沈殿するものがあるが,反応産物の色調が異なっている.したがって,スズの証明法15)として,次の反応液に室温で切片を2-3時間作用させたのち(岡本の法),亜硝酸ナトリウムに作用させると,ガレィン酸スズはただちに脱色するので,アンチモンとは理論的に鑑別可能となる.
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