特集 日常検査法—基礎と要点
部門別の基礎技術
Ⅱ.臨床化学
ホルモン
屋形 稔
1
1新潟大・中検
pp.1228-1232
発行日 1970年12月1日
Published Date 1970/12/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906991
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はじめに
ホルモンの検査法は,化学的測定法の進歩とともに困難な問題点が次々と克服されてきた.ただ他の生化学検査に比して経済的にかなり高価につく検査も含まれており,この点はホルモン専門の検査センターの設置などを考えねばならぬ点もあるが,一般に以前よりはなはだしくルーチン化の傾向を示してきた.
比色法や螢光法で問題になっていた不純物の発色については,クロマトグラフィーの応用で,多くの成分を有する物質から目的成分を単一に分離することができ,また構造のわずかしか違わない物質を分離することもできる,分離に際して本質的な変化を与えないで,構造の変化を受けやすい複雑な化合物をそのままの形で分離できる点も便利となった.
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