研究
電気泳動用試料塗布板の考案と使用経験
塩田 敏雄
1
1大阪市・健康保険淀川診療所検査センター
pp.188-189
発行日 1970年2月15日
Published Date 1970/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906708
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はじめに
チゼリウスにより血清タンパクの電気泳動が行なわれ,その分離像から病因推定が可能となり,臨床面への応用が進んできたが,一般検査室でも簡単に実施でぎる電気泳動法の開発が要求されて,支持体として1957年J.Kohnによりセルローズアセテート膜が発表され,多種のものが市販されるようになった.セルローズアセテートは多くの利点をもつので,広く臨床検査室で利用されるに至り,1966年には電気泳動学会が,共通条件下で血清タンパク分画を行なうよう標準操作法を発表して,操作法が統一された.
現在検査室では臨床での要求と比較的容易に検査が実施できることから,多くの検体を処理することになり,このため必然的に操作の簡易化に関する検討がなされなければならない.ここで紹介するのは,日常私の検査室で実施してよい結果を得ているアセテート膜に,試料を塗布するときの1つの考案である.
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