研究
血液検査室の精度管理の実際とその効果
只野 寿太郎
1
,
大竹 順子
2
1順大臨床病理学教室
2順大付属医院中検
pp.695-697
発行日 1969年8月15日
Published Date 1969/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906503
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はじめに
血液検査室の精度管理は,従来は臨床医が自分で得たデータと患者の病状を比較することにより行なわれていた.しかし中央検査室制度では検体は医師の手をはなれ,患者の病状を全く知らない検査技師が盲目的に検査をすすめることになる.したがって成績の正確度については検査室側も医師側も全くわからず,それぞれの立場から判断するより致し方ないというのが現状である.ここに血液検査室における精度管理1,2)の必要性が生まれた.一方,血液検査室では,業務のほとんどが形態学的検査であり,主観に左右されやすいため再現性の悪い欠点が目立っている.
われわれは順天堂大学医学部中央検査室と,中央鉄道病院臨床検査科における諸種血液検査重複測定値についてはすでに報告3)した.
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