研究
血清トリグリセライド値とリン脂質,コレステロールの関係
村井 哲夫
1,2
,
湯島 幸治
3
1関東労災病院検査科
2順天堂大学臨床病理学教室
3都立大久保病院検査科
pp.691-694
発行日 1969年8月15日
Published Date 1969/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906501
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最近,動脈硬化症,糖尿病,ネフローゼなどにおける血中脂質の動きが注目されている.臨床検査の分野でも,それら疾患の診断,治療効果,予後の判定などの情報を得る手段として脂質の測定が要求されるようになった.検査室でも臨床よりの要求に答え,従来から測定していたコレステロール(以下「コ」)に加えて,トリグリセライド(以下「ト」),遊離脂肪酸(NEFA),リン脂質(以下「P」),β-リポプロティン(β-L)の測定を実施するようになってきた.著者らは血清「ト」値の測定を検査室で採用するにあたり,健康人の血清「ト」値の日差変動,食餌による影響の経時的変化を調べるとともに,血清「コ」値,血清「P」値などとの相関を調べた.さらに糖尿病患者について6カ月間にわたり,上記脂質の測定を行ない,その変化を調べたのであわせて報告する.
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