研究
毛細管免疫沈殿法による血清βリポタンパク測定の問題点—抗原抗体結合物が完全沈殿を生じない場合
富田 仁
1
,
堀田 勝弘
2
1京大病院中央検査部
2京都博愛会冨田病院臨床検査科
pp.611-614
発行日 1969年7月15日
Published Date 1969/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906480
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はしがき
最近,脂質代謝異常が注目されてくるにしたがって,血清脂質—コレステロール,中性脂肪,燐脂質,遊離脂肪酸,リポタンパク—の測定が盛んになった。なかんずく血清βリポタンパクは,Heiskellら1)の免疫学的定量法が,Hyland社により簡易キット化され市販され,さらに本邦でもヤトロン,栄研などでも製作され市販され,その使用が著しく盛んになった.著者2-7)もその測定法,問題点など,これまでしばしば記述したが,数多くやっているうちに,抗原抗体結合物が完全に沈殿せずに,上部ないし中間に浮遊する場合が見られるようになった.そのような場合いかに処理したらよいか検討した.
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