技術解説
新しい培地とその使い方
桑原 章吾
1
KUWABARA SHOGO
1
1東邦大学医学部微生物学教室
pp.883-888
発行日 1963年12月15日
Published Date 1963/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542906187
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はじめに
細菌の性状についての知見や化学技術の進歩にともなって,分離選択培地や確認培地もたえず新しい工夫にいうどられつつある。それらの多くのものは粉末培地として次々に臨床細菌検査の体系に組み入れられている。
そこで私は,それらの新しい培地の中でとくに発展の目ざましいものとして,ビブリオ属(コレラ菌,病原性好塩菌)の増菌培地および分離培地,ジフテリア菌の分離培地および確認培地,および近年急速に進歩した腸内細菌群の確認培地に焦点をしぼり,それぞれの特長と使いかたを紹介してみることにしたい。なお,とりあげる培地は一般に普及しているものに限り,原則として自家製で手数のかかるものや研究途上にあるものは割愛しておく。
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