検査室と臨床との話合い
C反応性蛋白試験をめぐつて
松崎 七美
1
,
小俣 喜久子
2
,
佐藤 乙一
2
1国立立川病院内科
2国立立川病院研究検査科
pp.247-249
発行日 1961年4月15日
Published Date 1961/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905823
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<C.R.P.試験の優れた点>
小俣 最近C反応性蛋白試験(略称C.R.P.T)というのが細菌感染症やロイマチスを始め組織の崩壊を伴う病気の診断や治療過程のメヤスとして盛んに用いられるようになりました。しかしこの検査法が新しいだけに,どのような場合にはどうなるか,どんな意味をもつているのかがなかなか日常診療でいそがしくとびまわつている臨床家にははつきりとわかつていないうらみがあります。「陽性ならば何か意味があるだろう」位に考えている人もないとはいえないと思います。そこで今日は臨床面のことについては松崎医長,そして検査面のことについては佐藤主任,臨床面と検査面のかけ橋的役目を私がうけもつて話しあい,C.R.P.Tの理解を深めたいと存じます。ただ,血清学専門学者がいないので,その道での基礎的なことについてはいろいろ文献もでているので,そちらで勉強していただきたいと思います。松崎先生,臨床家として最近C.R.P.Tを相当突込んで指導研究されてきましたが,最初になにか総論的なことをひとつ……
松崎 医局集談会での発表や,協和薬品,和光さん等から出されている文献集を熟読し,これは面白い検査法だ,ひとつ検査科とタイアップしてやつてみようと思いたちました。ちようどその頃検査科でも相当研究がすすめられていました。
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