新しい検査法
病原性真菌の検査法(その2)
岩田 和夫
1
1東京大学医学部細菌学教室
pp.373-377
発行日 1958年6月15日
Published Date 1958/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542905477
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III.純培養法とその観察方法
1.純培養法
平板上に発育してきた培地は,既述の如く,速かに純培養に移さるべきである。通常Sabouraud寒天斜面培地,あるいは菌種によつては,他の培地に,かたの如く植える。この際,汚染を考慮して,あらく劃線培養する。なお,胞子形成が本来充分でないか,あるいはそうでなくとも,未だ充分におこなわれていないような場合には,集落の小片を,図に示す如き鍵形白金線(ニクロム線の先端を3〜4mm直角に曲げ,その先端を叩いて幾分平たくしたもの)でとつて,斜面に1〜3カ所,軽く圧して植菌する。室温または37℃,あるいは両温度にて数日〜数週培養を続ける。
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