今月の主題 蛋白尿の病態解析
技術解説
マイクロパンクチャー法
藤乗 嗣泰
1
,
木村 健二郎
1
Akihiro TOJO
1
,
Kenjiro KIMURA
1
1東京大学医学部腎臓・内分泌内科
キーワード:
ネフロン
,
アルブミン
,
近位尿細管
Keyword:
ネフロン
,
アルブミン
,
近位尿細管
pp.1101-1105
発行日 1998年10月15日
Published Date 1998/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903858
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ネフロンに沿った蛋白の濾過,再吸収の研究法の1つとしてマイクロパンクチャー法がある.フラクショナルマイクロパンクチャー法により糸球体濾過液のアルブミン濃度は22.9μg/mlで血中アルブミンの0.062%が糸球体で濾過されることを示した.濾過されたアルブミンは37%が近位曲尿細管起始部(early PCT)で,34%が同終末部(late PCT)で,23%が近位直尿細管(PST)で再吸収され,終末尿までに97%が再吸収される.一方,低分子蛋白は98.7%が濾過され,近位曲尿細管でほとんど再吸収される.腎は蛋白代謝の重要な臓器である.
Copyright © 1998, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.