今月の主題 肥満
総説
肥満と循環器疾患―インスリン抵抗性症候群
長谷川 雅昭
1
,
原納 優
1
Masaaki HASEGAWA
1
,
Yutaka HARANO
1
1国立循環器病センター動脈硬化代謝臨床栄養部門
キーワード:
肥満
,
インスリン抵抗性
,
動脈硬化
Keyword:
肥満
,
インスリン抵抗性
,
動脈硬化
pp.395-403
発行日 1998年4月15日
Published Date 1998/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542903696
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肥満は糖尿病,高脂血症,高血圧などの動脈硬化の危険因子となる疾患と密接に関係し,動脈硬化の発症・進展因子として重要である.これら疾患の背景にはインスリン抵抗性やこれを代償する高インスリン血症が共通して存在し,血管障害の進展を促している.現在,インスリン抵抗性機序が分子レベルで明らかにされつつある.また,新しく糖尿病治療薬としてインスリン抵抗性改善薬の使用が可能になった.これら疾患の発症・進展予防にはインスリン抵抗性の是正が必要である.
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