発行日 2001年5月1日
Published Date 2001/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2001261090
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インスリン抵抗性の亢進とそれに伴う高脂血症,及びそれらに影響する因子について述べた.最近の動物モデルから得られた知見によると,脂肪組織は過剰或いは過少のいずれでも,インスリン抵抗性の亢進と脂質代謝の異常を生じることが示されている.インスリン抵抗性亢進に至る原因は異なっても,両者の臨床像は極めて類似している.これらの病態及び,現在進行しつつあるチアゾリジン誘導体の作用機序の解明を通じ,動脈硬化の主要な危険因子であるインスリン抵抗性の亢進やそれに伴う高脂血症の成因の理解,治療法の開発が進むことが期待される
©Nankodo Co., Ltd., 2001