今月の主題 悪性リンパ腫
巻頭言
悪性リンパ腫と検査
神山 隆一
1
Ryuichi KAMIYAMA
1
1東京医科歯科大学医学部保健衛生学科形態検査学
pp.255-256
発行日 1996年3月15日
Published Date 1996/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902845
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悪性リンパ腫は非ホジキンリンパ腫とホジキン病とに大別されるものであるが,免疫学の進歩とともに,1970年代から悪性リンパ腫の研究は著しい発展,変貌を遂げ今日に至っている.すなわち,非ホジキンリンパ腫の腫瘍細胞のほとんどはリンパ球由来であることが明らかにされ,その結果,病理組織分類にも,Rappaportの修正分類やLukes-Collins, Kiel, Dorfman, Bennett, Mathe,WHOなどの分類の提案があり,1982年にはWorking Formulation(国際分類)が制定され,わが国では1979年にLSG分類が発表されている.
さらに,リンパ腫細胞の起源やその性状をめぐり,免疫学的,細胞遺伝学的あるいは分子生物学的な知見も集積され,1994年には欧米の血液病理医によりRevised European-American Classification of Lymphoid Neoplasms(REAL分類)が提唱されるに至っている.
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