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トロンボポエチン
宮川 義隆
1
1慶應義塾大学医学部内科学教室
キーワード:
トロンボポエチン
,
巨核球
,
血小板
,
c-mpl
Keyword:
トロンボポエチン
,
巨核球
,
血小板
,
c-mpl
pp.1195-1196
発行日 1995年10月15日
Published Date 1995/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902636
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昨年待望のトロンボポエチンのcDNAのクローニングの報告が国内外の複数の研究施設から相次いでなされた1~5).
トロンボポエチンとは生体内で血小板造血を促進させるサイトカインのことである(表1).古くから血小板減少をきたした動物血漿中には巨核球―血小板系造血を促進させる液性因子の存在が知られていたが,正常骨髄中の巨核球が少なく,また巨核球の増殖・分化を測定するアッセイ系の確立が困難であったことから,トロンボポエチンの同定は昨年の発表までついぞなされていなかった.それどころか,トロンボポエチンの存在そのものを疑う研究者もいたほどである.
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