今月の主題 赤血球―新しい展開
総説
赤血球酵素異常症の分子機構
藤井 寿一
1
Hisaichi FUJII
1
1東京女子医科大学輸血部
キーワード:
遺伝性溶血性貧血
,
変異酵素
,
ミスセンス変異
,
赤血球酵素異常症
Keyword:
遺伝性溶血性貧血
,
変異酵素
,
ミスセンス変異
,
赤血球酵素異常症
pp.762-768
発行日 1995年7月15日
Published Date 1995/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902524
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赤血球酵素異常症は,赤血球機能を保つうえで重要な酵素の質的ないし量的な異常により赤血球寿命の短縮をきたす疾患である.その病因のほとんどはミスセンス変異であるが,ナンセンス変異,塩基欠失,塩基挿入ないし異常スプライシングも同定され,遺伝子型と表現型の関係が明らかになっている.今後は異常のない他のアイソザイムの発現を促す方法や,遺伝子治療などの分子異常に基づいた治療法の開発が望まれる.〔臨床検査39:762-768,1995〕
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