学会だより 第5回尿路感染研究会
泌尿器科,内科,小児科,産婦人科,基礎の立場から尿路感染症の取り扱いを討議
小栗 豊子
1
1順天堂大学附属病院臨床検査部
pp.361
発行日 1995年3月15日
Published Date 1995/3/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902421
- 有料閲覧
- 文献概要
尿路感染症研究会は,尿路感染症に興味を有する人々に自由な研究討論の場を与えることを目的に発足,1990年に第1回研究会が開催され,今回は第5回である.会員は,泌尿器科の医師を中心に,内科,小児科,産婦人科の医師,臨床検査室の医師や技師などにより構成され,現在,313名が登録されている.今回は,松田静治(江東病院産婦人科)会長のもとに,1994年10月29日,アサヒビール吾妻橋ビル(東京)で開催された.内容は一般演題が20題,特別講演1題,それに4人の演者によるパネルディスカッションが行われた.
一般演題の第1席で山田(医療法人山田内科医院)は,呼吸器感染症でバイオフィルム・ディジーズとしてよく知られている緑膿菌感染症に,トスフロキサシン(TFLX)とクラリスロマイシン(CAM)の併用療法が効果があるとの報告があるが,尿路緑膿菌感染症ではこの2剤では不十分であるため,セフトリアキソン(CTRX)を追加したところ,菌消失に成功した例も認められたと報告.なお.CTRXの代わりにセフタチジム(CAZ)を用いてみたが.1日1回の投与では効果が不十分とのことであった.
Copyright © 1995, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.