目でみる症例―検査結果から病態診断へ・26
上気道閉塞パターンが診断に有用であった気管腫瘍(気管腺様嚢胞癌)
福井 順一
1
jun-ichi FUKUI
1
1松山市民病院内科
pp.221-225
発行日 1995年2月15日
Published Date 1995/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902382
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●検査結果の判定●
フローボリュームカーブと肺機能解析値を図1に示す.
上段の治療前の検査では肺活量(VC),機能的残気量(FRC)は正常であるが,努力肺活量(FVC)は若干低値である.1秒率は正常であるが,ピークフローは低値である.フローボリュームカーブではピーク形成後フローは速やかに低下し,下降脚の平坦化を認める.上部気道狭窄病変に伴う上気道閉塞パターンと考えられる.呼吸抵抗値も若干高値である.
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