今月の主題 胃・十二指腸疾患と検査
技術解説
内視鏡的粘膜切除術
川村 紀夫
1
,
竹腰 隆男
2
,
馬場 保昌
1
,
武本 憲重
1
,
小泉 浩一
1
Norio KAWAMURA
1
,
Takao TAKEKOSHI
2
,
Yasumasa BABA
1
,
Norishige TAKEMOTO
1
,
Koichi KOIZUMI
1
1癌研究会附属病院内科
2癌研究会附属病院内視鏡部
キーワード:
早期胃癌
,
内視鏡的治療
,
内視鏡的治療の適応
,
内視鏡的粘膜切除術
Keyword:
早期胃癌
,
内視鏡的治療
,
内視鏡的治療の適応
,
内視鏡的粘膜切除術
pp.1145-1148
発行日 1994年10月15日
Published Date 1994/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542902129
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早期胃癌の内視鏡的治療が広く行われるようになってきた.内視鏡的粘膜切除術(EMR)は切除組織の回収が可能で深達度,切除断端,脈管侵襲などの情報が得られ,治癒判定が確実である.適応はリンパ節転移がなく,癌組織全体を確実に切除できる大きさの病変である.リンパ節転移非危険病変は,①2cm以下の分化型IIa,②1cm以下の分化型U1(-) Ⅱc,③体部腺領域以外の5mm以下の未分化型U1(-) Ⅱcである.適応を厳守すればEMRは外科切除に劣らない根治療法である.高齢化社会を迎えてquality of lifeの面からもさらに適応例の増加が予想される.〔臨床検査38:1145-1148,1994〕
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