今月の主題 穿刺吸引細胞診―最近の進歩
臓器別穿刺吸引細胞診
骨・軟部
都竹 正文
1
,
古田 則行
1
,
川口 智義
2
,
原島 三郎
3
Masafumi TSUZUKU
1
,
Noriyuki FURUTA
1
,
Noriyoshi KAWAGUCHI
2
,
Saburo HARASHIMA
3
1癌研究会附属病院細胞診断部
2癌研究会附属病院整形外科
3東京都予防医学協会
キーワード:
骨・軟部細胞診
,
穿刺吸引細胞診
Keyword:
骨・軟部細胞診
,
穿刺吸引細胞診
pp.54-62
発行日 1993年1月15日
Published Date 1993/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901398
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従来,骨・軟部腫瘍の術前診断は,臨床所見,X線検査,生検組織診によるものであったが,最近の針穿刺細胞診の進歩に伴い,この領域の細胞診が徐々に行われつつある.
当院の整形外科では,1980年から軟部腫瘍の術前診断に静電画像,超音波検査,針穿刺細胞診,針生検診を併用し実施している.骨・軟部腫瘍および類似病変は,その組織発生が多岐にわたっているため病理組織診断(生検診)のみでは不十分であり,形態学検査としての細胞診を併用することでその精度の向上がみられた.細胞診の利点は,簡便で診断までが短時間で済むことであり,特に臨床医が初診時において細胞診結果をもとに次の検索方法や治療方針を決定することができる点にある.〔臨床検査37(1):54-62,1993〕
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