今月の主題 輸入感染症
座談会
輸入感染症をめぐって
今川 八束
1
,
江本 雅三
2
,
苗村 光廣
3
,
藤田 紘一郎
4
,
本田 武司
5
1麻布大学環境保健学部 環境微生物学教室
2厚生省生活衛生局食品保健課検疫所業務管理室
3厚生省保健医療局疾病対策課結核・憾染症対策室
4東京医科歯科大学医学部 医動物学教室
5大阪大学微生物病研究所 細菌血清学部門
pp.876-887
発行日 1992年8月15日
Published Date 1992/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542901178
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わが国の人的・物的な国際化が進み,世界はますますborder-lessの時代となってきた.この反映として,今,熱帯病を主とするいわゆる"輸入感染症"が大きな問題となりつつある.地球の温暖化は,この問題をさらに深刻化させる危険も言われている.このような時代を認識しながらも,医学教育や研究の現場では,この問題の軽視が続き,専門家が少なくなるという危機に直面している.
行政的には,検疫と国内防疫という2段作戦で対応することにより一定の成果を上げてきたが,時代の変化に対応した新たな対策も必要であろう.
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