特集 アレルギーと自己免疫
II.アレルギー疾患
2.アレルギー疾患に共通の検査
3)パッチテスト
田所 憲治
1
Kenji TADOKORO
1
1東京大学医学部物療内科
pp.84-85
発行日 1991年11月30日
Published Date 1991/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542900808
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■抗触性皮膚炎
ある物質が皮膚に接触した後,接触した皮膚に比較的限局して発生した皮膚反応(紅斑,浮腫,丘疹,小水痕などが単独にあるいは混在する湿疹反応であることが多い)を接触性皮膚炎(contact dermatitis)という.
接触性皮膚炎はその機序によりアレルギー性皮膚炎(allergic contact dermatitis)と,物質の刺激による一次性刺激性皮膚炎(primary irritant dermatitis)に分けられる.前者は,細胞性免疫を介する遅延型アレルギーをその主な機序としている.これに対し,接触後5~30分で膨疹発赤反応を生ずるものを接触性蕁麻疹(contact urticaria)といい,これには抗原に対するIgE抗体による即時型アレルギーによるものと,抗体を介さずヒスタミンなどの化学伝達物質(chemicalmediator)が遊離されることによる反応がある.
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