今月の特集1 感染症とArtificial Intelligenceの可能性
扉
関谷 紀貴
1
1東京科学大学病院感染症内科
pp.1445
発行日 2024年12月15日
Published Date 2024/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203804
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近年,医療分野におけるAI利用は活況を帯びています.画像診断,ロボット手術支援,診療録の解析,レセプト作成などの医療事務,ゲノム解析など,膨大なデータに対するパターン認識や正確性の向上を通して,医療の質改善や効率化につながることが期待されています.また,感染症領域においても微生物検査を含む日常診療から感染症危機管理まで,幅広い用途における可能性が模索されています.
今回の特集は,感染症領域におけるAI活用をより身近なものとして捉え,現実のワークフローにおける活用に向けた基礎知識の整理を目的としています.
初めに,医療とAIの現在について,人口減少・少子高齢化の観点を交えつつ全体像をご解説いただいています.次に,診療支援AIの現状・課題・展望についてポイントを整理していただき,その後,感染症領域への応用という観点から微生物検査,感染症臨床,薬物濃度モニタリング,感染症流行予測について具体例を交えつつご紹介いただきました.AI活用による感染症診療の質向上に向けた一歩として,本特集をご活用いただければ幸いです.
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