今月の特集1 海外帰りでも慌てない旅行者感染症
扉
関谷 紀貴
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1がん・感染症センター都立駒込病院感染制御科・臨床検査科
pp.1547
発行日 2018年12月15日
Published Date 2018/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201815
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わが国からの海外旅行者(アウトバウンド)や海外からの国内旅行者(インバウンド),外国人労働者の増加などに伴い,一般医療機関においても,海外渡航歴がある患者に対して基本的な診療が求められる時代となっています.しかし,実臨床で遭遇する頻度が高い疾患は比較的限られており,一般診療で対応可能な疾患と専門的対応を要する疾患を平時から整理することで,落ち着いた診療・検査ができる体制を整えておくことは重要です.
今回の特集では,主な旅行者感染症の特徴,鑑別,必要な検査を確認し,臨床評価から検査提出までの流れを理解していただくことを目的にしています.
発熱,下痢,呼吸器症状を呈する疾患に焦点を当てていますが,特に,①緊急性が高い病態(熱帯熱マラリア,重症デング熱など)の特徴と検査,②疑い疾患に必要な診断検査の詳細(保険適用 vs. 外部依頼),③鑑別が必要な周辺の類似疾患,の3点にご注目ください.海外渡航歴がある患者の検査実施に際し,診療医との効果的なコミュニケーションを行う一助となれば幸いです.
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