増大号 心電図判読のスタンダード 基本を極めて臨床で活かす!
2章 波形に注目—読み解くポイント
—QRSの異常—R波の増高減高
髙安 幸太郎
1
,
井上 耕一
2
1西宮市立中央病院循環器内科
2国立病院機構大阪医療センター循環器内科
キーワード:
心電図
,
QRS波
,
左室肥大
Keyword:
心電図
,
QRS波
,
左室肥大
pp.1166-1170
発行日 2024年10月15日
Published Date 2024/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203737
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はじめに
QRS波形は心室の心筋の脱分極の総和によって形成される.QRS波形の始まりが下向きの振れである場合はそれをQ波,最初の上向きの振れをR波,R波に続く下向きの振れをS波と呼ぶ.これらQRS complexの異常は心筋の異常や基礎心疾患の存在を示唆しており,心電図スクリーニングにおいて特に重要である.
本稿では,そのなかでもQRS波の振幅(波高)に注目して,振幅に影響を及ぼす要素や増高と減高の機序,代表的な疾患について紹介する.
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