増大号 肝疾患 臨床検査でどう迫る?
2章 急性の肝疾患
急性B型肝炎のウイルスマーカー
四柳 宏
1
1東京大学医科学研究所先端医療研究センター感染症分野
キーワード:
急性B型肝炎
,
ウイルスマーカー
,
HBV DNA
Keyword:
急性B型肝炎
,
ウイルスマーカー
,
HBV DNA
pp.1086-1089
発行日 2023年10月15日
Published Date 2023/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203418
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はじめに
急性B型肝炎の際には(図1)に示すようなウイルスマーカーの変動がみられることが知られている.
B型肝炎ウイルスに感染すると,HBs(hepatitis B surface)抗原が持続的に産生される.HBs抗原は感度の高いウイルスマーカーとして知られている.HBV DNA量の増加は,アラニンアミノトランスフェラーゼ(alanine aminotransferase:ALT)の上昇より早くみられることが多い.HBs抗体はB型肝炎の治癒後に陽性となる.
本稿では,急性B型肝炎の経過とウイルスマーカーの変化について解説する.
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