増大号 検査血液学レッスン 検査結果の乖離をどう判断するか
4章 凝固
—APTT試薬間での測定値の乖離—APTT試薬のヘパリン感受性の違い
鈴木 典子
1
1聖マリアンナ医科大学病院臨床検査部血液検査室
キーワード:
ヘパリン
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
Keyword:
ヘパリン
,
活性化部分トロンボプラスチン時間
,
APTT
pp.1216-1219
発行日 2022年10月15日
Published Date 2022/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542203139
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はじめに
活性化部分トロンボプラスチン時間(activated partial thromboplastin time:APTT)は内因系血液凝固スクリーニング検査や,循環抗凝血素の検索,未分画ヘパリン投与の確認などを目的として検査が行われている.APTTの測定に使用されるAPTT試薬は,接触因子の活性化剤(シリカ,エラグ酸など)とリン脂質(合成,動植物由来)によって構成され,これらの種類,濃度などの違いにより凝固因子,ループスアンチコアグラント,未分画ヘパリンに対する感受性の違いがあることが知られている1〜4).
本稿では,筆者らが行ったAPTT試薬の未分画ヘパリンに対する感受性について紹介する.
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