認定・資格取得でスキルを磨こう・7
一級臨床検査士
菅野 佳之
1
1埼玉医科大学保健医療学部臨床検査学科
pp.176-180
発行日 2021年2月15日
Published Date 2021/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202576
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
資格の概要と認定試験
1.資格の概要
一級臨床検査士(以下,一級)資格認定試験1)の歴史は,臨床検査技師国家試験が開始される以前の1956年にさかのぼる.日本臨床病理学会(現 日本臨床検査医学会)の主催による一級臨床病理技術士資格認定試験としてスタートした.1975年に日本臨床病理同学院が設立されるとともに共催となり,2003年に日本臨床病理同学院が公益社団法人日本臨床検査同学院(以下,同学院)へと名称変更されたことに伴って現称号となって現在に至っている.
一級資格は,臨床検査技師認定資格の登竜門とも呼ぶべき二級臨床検査士(以下,二級)の資格取得後3年以上の実務経験または教育歴を積み,指導的技術者として適当な人物であることを所属長が証明した者に受験資格が与えられる(表1).同学院が認定する臨床検査士資格の最高級の試験と表現されている.二級資格認定試験と同様に受験科目は細分化されており,微生物学(寄生虫学を含む),病理学,臨床化学,血液学,免疫血清学,循環生理学,神経生理学,呼吸生理学の合計8科目がある.1回に受験できるのは1科目までである.
Copyright © 2021, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.