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今月の特集1 基準範囲と臨床判断値を考える
—臨床判断値を考える—糖尿病関連検査の臨床判断値
Test items regarding diabetes
窪田 直人
1
1東京大学大学院医学系研究科糖尿病・代謝内科
キーワード:
糖尿病
,
グルコース
,
ヘモグロビンA1c
,
HbA1c
,
グリコアルブミン
,
GA
,
1,5アンヒドログルシトール
,
1,5AG
Keyword:
糖尿病
,
グルコース
,
ヘモグロビンA1c
,
HbA1c
,
グリコアルブミン
,
GA
,
1,5アンヒドログルシトール
,
1,5AG
pp.1298-1307
発行日 2020年11月15日
Published Date 2020/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202500
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Point
●糖尿病はインスリン作用の不足による慢性高血糖を主徴とする代謝疾患群である.通常,その診断には血糖値およびヘモグロビンA1c(HbA1c)が用いられる.
●75g経口ブドウ糖負荷試験(75gOGTT)は正確な耐糖能の判定に実施される.この結果から正常型,境界型,糖尿病型を判定する.
●HbA1cは,採血条件に左右されない約1〜2カ月前の血糖値の平均を示す優れた検査値である.血糖値と乖離が認められる場合があるので留意が必要である.
●グリコアルブミン(GA)は血糖値が安定している状態ではHbA1cの約3倍の値を示す.2週間程度の血糖状態を反映し,食後高血糖のよいマーカーにもなりうる.
●血清1,5アンヒドログルシトール(1,5AG)濃度はHbA1cやGAと比較すると,より短期間の血糖コントロールを反映する.特に血糖コントロールが良好な患者の鋭敏な指標となる.
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