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今月の特集1 中性脂肪の何が問題なのか
血中中性脂肪値の背景
Backgrounds of serum triglyceride levels
吉田 博
1,2
1東京慈恵会医科大学附属柏病院中央検査部
2東京慈恵会医科大学臨床検査医学講座
キーワード:
中性脂肪
,
トリグリセライド
,
TG
,
グリセロール
,
脂質異常症
,
動脈硬化
,
食後高脂血症
Keyword:
中性脂肪
,
トリグリセライド
,
TG
,
グリセロール
,
脂質異常症
,
動脈硬化
,
食後高脂血症
pp.518-522
発行日 2020年5月15日
Published Date 2020/5/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202353
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Point
●トリグリセライド(TG)はグリセロールに3分子の脂肪酸がエステル結合した化合物の総称である.
●TGの測定法として,わが国は遊離グリセロール(FG)消去法であるが,米国などではFG未消去法である.
●脂質異常症(高脂血症)のⅠ型およびⅤ型ではカイロミクロン(CM)が著しく高値のため1,000mg/dLを超えることが多く,高CM血症では膵炎のリスクが高い.
●高TG血症を含め,脂質異常症およびメタボリックシンドロームの診断のための脂質測定は空腹時採血の検体で実施されるが,食後高脂血症が動脈硬化のリスクとして注目されているので,TGをはじめ血清脂質の評価において非空腹時(随時)の臨床判断基準の設定が期待される.
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