増刊号 維持・継続まで見据えた—ISO15189取得サポートブック
Part.3 5章 技術的要求事項
5.8&5.9 結果の報告
微生物検査からみた「5.8&5.9 結果の報告」
山田 幸司
1
,
小森 敏明
2
1京都府立医科大学附属病院医療技術部臨床検査技術課
2長浜バイオ大学フロンティアバイオサイエンス学科臨床検査学コース
pp.1254-1257
発行日 2019年10月15日
Published Date 2019/10/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202181
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
微生物検査の結果報告では,考慮しなければならない注意点がある.まず,採取された検体の質が検査結果に与える影響が大きい.次に,塗抹検査や同定検査,薬剤感受性検査などの工程ごとに報告が発生する.さらに,検査したすべてを報告するのではなく,疾患,感染部位,使用抗菌薬を考慮し,選択的な報告が必要となる.これらの注意点を踏まえて,微生物検査結果報告システムを構築するためには検査結果の利用者,すなわち依頼医,感染症科医師,感染対策部,薬剤部などの関連部門との連携や協議が必要不可欠である.又,結果報告システム構築後も,検査結果が診断や治療に正しく利用されているかの継続的な検証と報告システムの改善が欠かせない.
Copyright © 2019, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.