今月の特集1 造血器腫瘍の遺伝子異常
扉
佐藤 尚武
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1順天堂東京江東高齢者医療センター臨床検査科
pp.789
発行日 2019年7月15日
Published Date 2019/7/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542202069
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造血器腫瘍の遺伝子異常に関する知見は近年飛躍的に進歩し,その検査は診断上重要な役割を果たしています.造血器腫瘍のWHO分類においても,一部の造血器腫瘍に関しては,特定の遺伝子異常の検出が診断・分類上の最優先事項となっています.一方で,さらなる情報の集積とその解析が必要な疾患もまだ数多くあります.また,造血器腫瘍でみられる遺伝子異常には,診断や予後の推定,治療方針の決定に有用なものもあれば,それらにほとんど寄与しないものもあります.
本特集では,造血器腫瘍でみられる遺伝子異常について,その現状を概説的に解説していただきました.臨床検査の担当者にとっても,造血器腫瘍の遺伝子異常に関する知識は重要度を増しています.本特集を通じて,知識と理解を深めていただきたいと願うものです.また,検査担当者に対する期待も一部述べられていますので,読者のなかからこれに応える人材を輩出することがあれば,望外の喜びです.
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