今月の特集2 災害現場で活かす臨床検査—大規模災害時の経験から
扉
〆谷 直人
1
1国際医療福祉大学熱海病院検査部
pp.161
発行日 2019年2月15日
Published Date 2019/2/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201881
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2018年は,西日本豪雨,連日の台風の発生や,東から西へ日本を横断した迷走台風,震度7の北海道胆振東部地震など,自然災害が多く発生しました.
大規模災害が発生すると,被災地では被災直後の傷病者の対応のみならず,その後も被害に遭われた大勢の人々が避難所生活を続けるため,避難住民の健康対策が課題となります.しかしながら,被災地では医療施設自体が影響を受けていて臨床検査を実施することができなかったり,運よく被害を免れた臨床検査室であっても,使用している分析装置の多くは電源だけでなく水も大量に必要であるため,その使用はライフラインの復旧を待たなければなりません.また,交通手段も断たれるので,検体を近隣の検査センターや医療施設へ搬送する手段も失います.
本特集では,いつ起こるとも知れない想定不可能な災害に対し,東日本大震災や熊本地震を体験された方と支援活動を行った方に,自身の経験をもとに災害現場で実施できる臨床検査について執筆していただきました.
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