増刊号 臨床検査スターターズガイド
1章 スターターズ必修! 検査業務の基礎知識
試薬・消耗品の購入と保管,取り扱いの基本
及川 信次
1
1獨協医科大学病院臨床検査センター
pp.338-339
発行日 2017年4月15日
Published Date 2017/4/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201144
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正確で安定した検査結果の報告には,検査装置に適合した試薬・消耗品の選定が必要です.試薬は,信頼性の高い測定結果が得られる優れたものを,消耗品は,不良品がなく安定供給できる製品を選びます.試薬および消耗品の使用頻度を調査し,適正な発注量と在庫管理が重要です.入荷した試薬は,ロット番号,有効期限,納入日,外観の確認を記録管理し,在庫量が判別できるよう保管庫に配置します.保管には,添付文書に記載された温度・湿度,遮光など,適切な環境条件での管理が求められます.
保管状態が不完全な場合は,試薬の劣化を招き偶然・系統的な誤差が生じ,検査の信頼性が失われます.試薬の継ぎ足しによる測定では検査結果の精度が保証されません.消耗品においても適切な環境条件,さらには物理的衝撃を与えない取り扱いをします.使用状況を把握できず大量の在庫は検査コストの上昇となるため,定期的な棚卸しや院内物流システムなどの採用で適正な在庫管理を行います.
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