検査レポート作成指南・16
輸血検査編
曽根 伸治
1
1東京大学医学部附属病院検査部・輸血部
pp.1594-1599
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201057
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輸血検査にはABOおよびRhD血液型検査,不規則抗体検査および交差適合試験がある1).日常,輸血検査を実施している臨床検査技師には当たり前の亜型や不規則抗体も,そうではない医師や看護師には理解できないことが多い.また,夜勤やローテーションで時々しか輸血検査に携わらない技師では,亜型や不規則抗体陽性症例への適切な血液製剤の選択ができないことがある.
そこで,①A,B抗原量が少なくABOオモテ検査が陰性を示す,オモテ・ウラ検査不一致の亜型,②RhD抗原量が少なくweak DやDel,または抗原の一部が欠損しているpartial D症例,③不規則抗体検査が陽性症例,④交差適合試験が陽性で適合血の選択が困難な症例などでは,以下のポイントについて,医師や看護師あるいは輸血検査に不慣れな検査技師にも理解できる十分な説明と,詳細な報告書の作成が必要となる.
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