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今月の特集1 認知症待ったなし!
認知症の早期発見・介入のためのMCIおよびプレクリニカルADの血液バイオマーカーへの期待
Blood-based biomarker for early detection of cognitive impairment
内田 和彦
1,2
,
鈴木 秀昭
3
1筑波大学医学医療系
2筑波大学大学院人間総合科学研究科
3株式会社MCBI
キーワード:
オミックス解析
,
コホート研究
,
シークエスター蛋白質
,
補体
,
ミクログリア
Keyword:
オミックス解析
,
コホート研究
,
シークエスター蛋白質
,
補体
,
ミクログリア
pp.1530-1536
発行日 2016年12月15日
Published Date 2016/12/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201048
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Point
●2015年の世界の認知症の患者数は約4,680万人である.このまま何もしなければ世界の高齢化社会の進行とともにその数は20年ごとに倍になり,2050年には1億3,150万人になる.
●認知症の60〜80%を占めるAlz-heimer型認知症(AD)は連続性(continuum)のある疾患である.前駆段階の軽度認知障害(MCI due to AD),さらに臨床症状のないプレクリニカル期(プレクリニカルAD)での介入がその発症予防に重要である.
●プレクリニカルADからMCI,ADへの病態進行を反映する血液バイオマーカーはADの予防を実現できる極めて有効な手段である.
●バイオマーカーとしては,アミロイドβ蛋白質(Aβ)やタウ蛋白質(tau)よりも,シナプス障害とその誘因のひとつである補体系などを介した炎症が注目されている.
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