Coffee Break
遠い想い出―波瀾万丈の中学生時代
佐々木 禎一
1
1元札幌医科大学付属病院検査部
pp.880
発行日 2008年8月15日
Published Date 2008/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542101678
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私は昭和16年に庁立小樽中学(旧制)に入学した.この年の12月8日には,日本が米・英・蘭3国に宣戦を布告して大東亜戦争に突入したが,同じ頃由縁のある古い校舎が火災になった.われわれも効果ないのを知りながら雪玉を投げ込み,少しでも被害を少なくと努力したが校舎は焼け落ちてしまった.これをきっかけに私たちは1年目から波瀾万丈の学園生活が始まった.
まず教室は焼失して不足となったため,本校から歩いて15分くらいの場所にあった「海員養成所」の校舎を間借りしての授業生活に入った.したがって毎日朝方本校に集合してから全員並んで移動するという変則的な何か月かを送った.
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