特集 臨床検査のための情報処理技術の進歩
2章 臨床検査の診断的有用性の評価法とEBLM
5. 判断分析による臨床検査の情報価値の解析
井上 裕二
1
,
石田 博
1
Yuji INOUE
1
,
Haku ISHIDA
1
1山口大学医学部附属病院医療情報部
キーワード:
判断分析
,
判断樹
,
感受性分析
,
治療閾値
,
費用効果分析
Keyword:
判断分析
,
判断樹
,
感受性分析
,
治療閾値
,
費用効果分析
pp.1363-1368
発行日 2005年11月30日
Published Date 2005/11/30
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542100312
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
はじめに
臨床検査の情報価値は検査結果が診療方針を左右する情報を提供するか,治療を開始するか否かを決断する判断材料になるかどうかで決まる.患者が病気を有すれば直ちに治療するし,なければ治療しない.病気を有するか否かが曖昧であれば,検査することで新たな診断情報を得て,病気の可能性が高ければ治療することになる.これは日常診療でしばしば直面する問題であり,診断を確定することよりも患者の病状が治療適応かどうかを判定することが優先される場合も多く,診断が不確定な状況では確率に基づいて診療方針を決めることになる(図1).
Copyright © 2005, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.