特集 病院クリーン作戦
医療廃棄物から医療、環境、地球を考える
白戸 四郎
1,2
Shiro SHIRATO
1,2
1神奈川県立衛生短期大学
2医療廃棄物研究会学術部
pp.214-223
発行日 1992年3月1日
Published Date 1992/3/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903738
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1991年10月2日,廃棄物処理法の改正案が国会を通過した.この改正案では一般廃棄物と産業廃棄物という分け方の他に,特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物という概念が導入されている.一般廃棄物のなかにも産業廃棄物のなかにも「爆発性,毒性,感染性等の人の健康又は生活環境に係わる被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」があるということが認められたことになる.1989年11月に出た厚生省のガイドラインが感染性廃棄物のみを対象としたため,医療廃棄物すなわち感染性廃棄物と受け止められがちであったが,医療廃棄物の抱えている問題はそれよりもはるかに複雑である.本稿では医療廃棄物のもっている様々な問題点を概観し,これからの医療人の有り様に思いを寄せたい.
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