病院管理フォーラム 看護管理=病院のDON・16
看護報酬の考え方
小山 秀夫
1
1国立保健医療科学院経営科
pp.330-331
発行日 2002年4月1日
Published Date 2002/4/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1541903518
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⦿診療報酬上の看護の評価
わが国の医療制度は,ヒトに関しては保健師助産師看護師法,医師法,歯科医師法,薬剤師法などの医療従事者関連制度,モノに関しては医療法などの医療施設関連制度,カネに関しては健康保険各法や介護保険法あるいは各種社会福祉制度によって規定されている.健康保険各法による診療報酬上の評価は,中央社会保険医療協議会(中医協)に厚生労働大臣が諮問し,答申を受けて決定される.これが診療報酬点数表である.
診療報酬上の看護の評価は,医療経済上の重要事項であるばかりか,看護職の労働条件や看護経営に直接・間接的に影響を与える.逆の見方をすれば,診療報酬上の看護の評価が,わが国の看護の質を決定しているということもできる.以前は看護料と呼ばれていた看護報酬は,診療報酬改定ごとに見直され,変更が加えられてきた.多くの看護職からみれば,めまぐるしく変わる看護報酬に振り回されていると感じることも多いと思う.しかし,それは医療の変革や医療を取り巻く環境が急激に変化しているためであると考えたほうが正確であろう.
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